COLUMN

技術情報・技術コラム

溶着機の選定のコツとは?生産性を高めるポイントを解説

溶着機は、自動車や電子機器などさまざまな産業で欠かせない機器です。本記事では、溶着機の種類と選び方について詳しく解説します。超音波溶着機や高周波溶着機、熱溶着機など、それぞれの特性と利点を理解し、それぞれの工場に合った最適な機種を選定することで、製品の品質向上と生産効率の向上が期待できます。

溶着機とは

溶着機は、製造業において重要な役割を果たす機械であり、材料同士を接合するために使用されます。溶着技術には、熱溶着、超音波溶着などがあり、各技術は異なる原理と利点を持っています。

溶着機は、熱、圧力、振動などのエネルギーを利用して材料を接合します。例えば、熱溶着では材料を加熱して接合し、超音波溶着では高周波の振動を利用して接合します。各技術の違いは、使用するエネルギーの種類と接合のプロセスにあります。
熱溶着は高温を利用して材料を接合し、超音波溶着は高周波の振動を使用します。一方、高周波溶着は電磁波を使用して材料を接合します。これらの技術は、それぞれ異なる素材や用途に適しています。

溶着機の種類

溶着機には、超音波溶着機、熱板溶着機、熱溶着機など、さまざまな種類があります。それぞれの溶着機は異なる原理で動作します。用途に合わせた最適な溶着機を選定することが重要です。

超音波溶着機

超音波溶着機は、高周波の音波を利用して材料を接合します。音波が材料に振動を与え、摩擦熱を生成して接合を行います。超音波溶着は、迅速でクリーンな接合が可能であり、プラスチックや金属の微細な部品の接合に適しています。
超音波溶着機の利点は、速やかな接合プロセスと高い接合強度です。また、溶剤や接着剤を使用しないため、環境に優しい方法です。しかし、複雑な形状の部品や厚みのある材料には適していない場合があります。また、超音波溶着は高さ等を調整しやすいため、汎用性が高く様々な溶着機に応用が可能です。

>>超音波溶着機とは?最適な周波数や選び方について解説

>>超音波溶着の周波数選定のポイントを教えてください

>>プラスチックの超音波溶着における適切な周波数の選び方を教えてください

熱板溶着機

熱板溶着機は、上下または左右の部品をヒーター板で加熱し、溶融させた後に圧力をかけて接合します。接触式と非接触式があり、非接触式ではヒーターに樹脂が接触せず、メンテナンス性が高いことが特徴です

熱溶着機

熱溶着機は、加熱されたツールを用いて材料を溶着します。これにより、強固な接合が可能であり、さまざまなプラスチック材料に適用できます。高温で溶着を行うため、複数個所を一度の加熱で溶着することが可能で、高い生産性を有しています。
熱溶着機は、パイプの接合や包装材料のシールなど、さまざまな用途で使用されます。特に、耐熱性が求められる環境での使用に適しています。

>>ppの熱溶着において適正な溶着温度はいくつですか?

溶着機の選定ポイント

溶着機の選定は、使用する素材や生産規模に応じて慎重に行う必要があります。適切な機種を選定することで、効果的な溶着作業が可能になります。

生産規模に応じた溶着機の選定

生産規模に応じた溶着機を選定することで、効率的な生産が可能になります。生産数の少ないものには、コストパフォーマンスの高い機種が適しており、生産数の多いものには高性能な自動化機種が求められます。

初期投資と運用コストのバランス

溶着機を選定する際には、初期投資と運用コストのバランスを考慮することが重要です。高性能な機種は初期投資が高くなる場合がありますが、長期的な運用コストを低減することができます。工場の規模に応じて

工場省人化・自動化ナビが手掛けた溶着機

工場省人化・自動化ナビは溶着機の特注製作にも対応しております。お客さまの工場ラインを踏まえて最適な溶着機を提案・製作させていただきます。

特注超音波溶着機導入による省人化

自動車業界における溶着工程において超音波溶着機を導入した事例です。 こちらのお客様はサイドパネルやコンソールUPRなどの自動車部品に必要な溶着工程を人力で行っておりました。 そのため、品質のばらつきが生まれてしまう他、作業者のひじに負担がかかるという課題がありました。

そういった課題を抱えていたお客様に対し…

>>続きはこちら!

工場省人化・自動化ナビの溶着機の特徴

最適な工法を提案いたします

溶着機・工程表

当社の溶着機の特徴は、熱と超音波の2種類の溶着をお客様のご要求に応じて提案が出来る点です。
熱溶着は比較的高温で溶着を行うため、複数個所を一度の加熱で溶着することが可能で、高い生産性を有しています。超音波溶着は高さ等を調整しやすいため、汎用性が高く様々な溶着機に応用が可能です。
お客様の用途や、重要視される要素に応じて最適な設計を行うことが費用対効果の高い装置を作るうえで重要となります。

後工程への不良流出を防止

溶着工程の不具合として、構成部品が足りていない、ショートショットが確認できない、未溶着、不十分な溶着、過剰な溶着による意匠面への品質不良などが考えられます。当社の溶着機であれば、これらのミスを未然に防ぐために、各ポイントに検査用センサーや、画像処理を設置するなど、対策を行う事で後工程不良流出0の装置を製作することが可能です。

まとめ

溶着機には、超音波溶着機、高周波溶着機、熱溶着機などさまざまな種類があります。各溶着技術の特性を理解し、用途や予算に応じて最適な機種を選び、工場ラインに合った設計をすることが成功のカギです。工場省人化・自動化ナビはお客さまの工場ラインに合わせて最適な溶着機を提案し、設計から製作まで一括で対応いたします。溶着工程を自動化したい方、溶着工程でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。